「オナカガスイタ」

イタリアのミラノに留学中、イタリア語習得と若いイタリア人の友人を作るべく、ドゥオーモ広場近くにある、ドイツ語学校に入学した。初級クラスのメンバーは案の定、大学生が約20名ほど。先生は40代(?)のハイジ女史。
週1回のクラスに日本人は私一人だったため、おのずとクラスメイトの興味は私に向いていた。

ミラノ・ドゥオーモ広場にて(留学時代)

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クラスが始まって2ヶ月ほどたった頃、担任のハイジ女史が風邪で欠席したため、自習という連絡がきた。みんなはがっかりしながらも、自習を楽しもうと探り始める。そのうち、男子の一人が私に、「サツーキ(イタリア語の発音で言うと、このようになる)!なにか日本語を教えてよ!」女子たちも一様に、「そう!知りた〜い!」
では、ここで日本語講座と行きましょうか。
黒板のところに出て、
「今、イタリアでも流行りのカラオケは、日本語なのよ。カラは空(カラ)っぽのカラ、オケはオーケストラの意味よ。」
一同「ふ〜ん」「他には〜!?」
調子に乗って私。小腹がすいていたので「“Ho fame”(オ ファーメ)は、オナカガスイタ、よ。」
一同、一瞬静まり、その後苦笑が漏れる。
私はなにかマズイこと言ったかしらん!?と思い返すが、全くわからん。
「ねえ、なにがおかしいの?」
男子「いや〜、えっと、言えないな、、、」
女子、ひたすら苦笑。
私「なによ、なによ、言って〜!!」
別の男子「はい、休憩時間だよ。」
この授業はだいたい2時間で、途中に15分くらいの休憩があり、近くのバール(喫茶店)でコーヒーを飲むというパターンだった。
バールでコーヒーを飲みながら、「ねえ、なにがおかしいの?」としつこく聞いてみる。
一人の男子が小さな声で説明してくれた。
なんと、「おなかがすいた」の発音が、彼らには「オ ウナ カッカ、、、、」
と聞こえたらしい。
「オ」は持っている(英語のhave)
「ウナ」は一つの
「カッカ」はウン◯の幼児語。
オーマイガー!マンマミーア!
なんてこと!!
自習の授業時間後半も、みんなは苦笑が止まらず、私はなんとも居心地が悪い、、、。
それでも、なんだかみんなは、私に親近感を感じてくれたようだ。
日本語講座がこんなことになるとは。まあ、これも留学生活のオマケとして、思い出にとっておこう。

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留学時代の先生と

ドイツ語学校のクラスメートと

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